婚カツアプリで出会った旦那とのこと~ほのぼの日常

旦那と婚カツアプリで出会い、一年の交際を得て結婚。その過程と日々の生活を綴ります

最近読んだ本に衝撃を受けました

今週のお題「読書感想文」

神様をまっている 畑野智美

大学卒業後、正社員になれず派遣社員の契約を切られ、ホームレス生活になった26才女性のリアルな生活を舞台にした長編小説


衝撃の連続の内容でページをめくる手がとまらなかった。


家賃はらえず漫画喫茶で生活。一日1食、あんことマーガリンを挟んだ大きなコッペパンで空腹を満たし、健康を損ない、20代とは思えないほど肌が荒れてしまう。

日雇いの工場仕事で、学歴がある彼女に向けられる差別的眼差し

寝泊まりしていたネットカフェで出会った同年代の女性に教わった『出会い喫茶』の存在

性行為をすることは避け、ご飯やお茶を共にする飲茶によってお金を稼ぐ生活
運が良ければ一日一万円以上稼げ、温かいごはんが食べられる。金銭感覚が麻痺し、辛く、割りにあわない日雇い仕事に戻る気持ちは失われる。

それでもホテルに行かないと思うように稼げない現実、客に求められることも当然多い

発達に障害をかかえた二人の子供のシングルマザーや性的虐待を受けて家出したまだ16才の女の子など体に売ることでしか生きるすべをもたない人たちとの出会い

家に寄り付かず、最低限の金銭負担しか行わなかった愛情の無い父親の存在
挙げ句の果てに優しかった母親の亡き後、父親は新しい妻と息子を迎え、自分には向けなかった父親らしい愛情を向ける。


自分のことを好きといい、何度もご飯やお茶をおごってくれ、服まで買ってくれる優しい男性と出会い、恋人になり、自分を救ってくれるかもしれないという夢は、ホテルで豹変した男性に乱暴されて打ち砕かれる。

ボロボロになった彼女を救ってくれたのは高校時代からの友人だった。

暖かい家に住まい温かい食事がとれる生活
学歴や過去の経歴でなく、人を見て向いている仕事を任せようとしてくれる会社の仕事を手に入れることができた。


最後の場面、娘の行方不明を知っても捜索願いを出そうとしない父親、都合の悪いことは見て見ぬふりする妻との対決。
話し合いの間、過去のトラウマで吐き気を催した彼女を気遣う友人と義理の弟をよそに、彼らが心配を向けることはなかった。

印象に残った場面を抜粋しましたが、私と同年代の大学も卒業した普通の女性が人生の歯車が少し狂うとこんな風に陥ってしまうんだと、ものすごく衝撃でした。

貧困はお金がないことじゃない。頼れる人ないないことだ。

この一文は心に刺さりました。